和食器と洋食器の数の違い

数

和食器と洋食器は成り立ちが大きくことなるため、数に関しても大きな違いがありますが、不吉な要素を避けることは共通しています。日本では茶碗や皿のセットは5客になっていることが多いのですが、西洋では6客になることが一般的です。和食器の夫婦茶碗のように、一対の形式でセットになる例もありますが、これも縁起物として重宝されています。

日本の食事では、一汁三菜の料理の中に香の物を添える伝統が根付いています。これは食事中に口直しをしたり、消化を良くするための配慮ですが、数にも決まり事があります。東京地域の料理店で小鉢に沢庵を盛り付ける際には、大抵は2切れになるのが普通です。これを3切れにすると、身を切るという言葉に通じて、切腹を連想させるために江戸では嫌われていました。ところが、商人の街として発展した大阪では、3切れの沢庵を和食器に盛り付けることがあります。

和食器を使う際には死を連想させる4の数字を避けますが、西洋の一部では13を特に嫌う傾向があります。日本の一汁三菜の料理では、副菜の器を4枚も並べることは正式ではありません。日本においては中国の陰陽五行の思想からも影響を受けているため、5種類の要素を大切にして盛り付けをする伝統もあります。