和食器または洋食器の作法

作法

食事の作法とは料理を美味しくいただくために考えられた知恵です。長い間かかって先人から受け継いだ食文化が洗練されて現在は和食、洋食ともそれぞれの食事作法が確立され、それらに適った食器類が製作されています。また、食事マナーは自分が美味しくいただくためばかりでなく、食事を共にしている人に対しても不快な思いをさせないことが求められます。

和食器の椀や皿の素材や形は千差万別ですが、食事をいただくときは、お椀や皿等を手にとって箸等を使っていただくのが基本で、例えばテーブルの上に飯椀を置いたまま食べる等は嫌われます。大きな皿等を除いて手にとっていただくように和食器は作られていて、皿や椀を手に持ったまま箸で切り分けて口に運びます。

これに対して洋食の場合にはスープ皿を手にもっていただいたりすることはマナー違反、皿はテーブルに置いたままフォークやスプーンでいただくのが礼儀に適っています。初めからテーブルにおいて頂くことを目的に作られていて、和食器の底は手にもち易いように作られているのに対して洋食器の底は平らで手のとっかかりは無いに等しく、皿の上で口に入る大きさに切り分けてからフォークで口に運びます。

和食器での食事、洋食器での食事のどちらの場合にも共通しているマナーは音を立てないことです。食事中に食器のぶつかる音がしないことは、食事作法に適っており、さらに食器を大切に扱っていることの証拠です。